マカロンはマカロン 近藤史恵著 のご紹介(要約)
著者は、近藤史恵さんです。
㊦単行本表紙。悩めるシェフの様子をうかがう仲間たち
舞台は小さなフランス料理店
「パ・マル」
そこで働く4人の仲間たちと、お客様との間で繰り広げられる、
1話完結のオムニバス形式の小説 第三弾です。
㊦目次 メニューのような作り込み
【目次】
・コウノトリが運ぶもの
・青い果実のタルト
・共犯のピエ・ド・コション
・ムッシュ・パピオンに伝言を
・タルタルステーキの罠
・ヴィンテージワインと友情
テレビ東京で、「シェフは名探偵」というタイトルでドラマ化されました。
おいしい料理と、やさしくて心温まるエピソードが詰まった、名作です。
この巻では、同じオーナーが経営しているパン屋の女性の父親とのエピソード
浮気のアリバイとタルト、再婚相手と息子の秘密など、さまざまな物語が描かれています。
あと、なんといっても料理!
個人的に最も気になった料理は、「追憶のブータン・ノワール」で登場した、豚の血液で作られたソーセージ「ブータン・ノワール」です。
初めて読んだときは、気持ち悪かったのですが、文化の違いがテーマとして書かれている物語を進めるうちに、気になって仕方なくなりました!
あと、「タルタルステーキの罠」で登場した、生肉を使用した、「タルタルステーキ」です。これはユッケをイメージしながら読んでおりました。物語自体は、ちょっと怖いお話でしたが、料理の表現が美しく、とってもおいしそうです。
表題の「マカロンはマカロン」は、シェフの古い友人が経営するレストランの従業員の秘密が書かれております。繊細で、傷つきやすい問題を優しい気持ちが包み込む、希望が残された物語でした。
ご興味がありましたら、ぜひ一読ください。